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<白樺>

 教師生活を始めて数年、まあ、よかったことといえば、生徒たちが比較的親しくしてきてくれるところだろうか。まだまだペーペーではあるし、人によっては『嘗められている』といった真逆の評価をされるが、俺自身としてはやりやすくて不満はない。その上退屈もしない。『シロちゃん』という愛称もなかなかに気に入っている。誰が付けたんだろうか。
 そんな俺に、先日、少なからずショックを受けた出来事があった。
「どうしたんですか? ため息なんて、珍しいですね」
 隣の同僚の先生に心配される。知らず漏れてしまっていたようで、慌てて取り繕った。
「あはは、大したことではないですよ」
 そう言うと、そうですかとそれ以上は何も聞かずに彼は自身の仕事に向き直した。素っ気なく見えるかもしれないが、それだけ忙しいということで、かくいう俺もそれなりに仕事が積まれている。
 そう。やらなければならないのだが、しかし……。
 さっきは同僚の手前、『大したことはない』と言いはしたが、それなりに傷心中であった。
 興味はないかもしれないが聞いてくれ。俺が担任をしているクラスの生徒の話なんだ。名前は小山聡太。家の都合でこの四月からうちの高校に転入してきた奴だ。
 小山に対する印象は『何、こいつ、おもしろい』だった。
 初めて会ったとき、それはもう見るからに無愛想で、言葉を発するのでさえも酷く億劫であるように感じた。たぶん緊張から来るものではない。だから、自己紹介は名前だけでもいいと伝えはしたものの、まさか本当に名前だけしか口にしないとは誰も思うまい。とりあえず初日は、それで大いに笑わせてもらった。もちろん必死に堪えはしたけど。
 で、次の日には『何、こいつ、すごい』に変わった。
 最初のインパクトがあれだっただけに、大丈夫かなと心配しながら教室に入って俺は驚いたね。あの小山がクラスの奴らと笑って話している。前日の小山は見る影もなくといった感じだ。後日、勘でなんとなく、それは愛想笑いだなと思ったが、それでも見事なほどのものだった。世の中上手く渡っていく上で必要なものである一方で、俺としてはあんまり使ってほしくないものだが、まあ、個人的な感情で何も言うまい。
 六月に入って事件が起きた。というか、問題が起こった、らしい。正直、俺はよく知らない。それで何があったのかといえば、結果として小山に変化があったということだった。以前までの愛想笑いはほとんど影を潜め、かといって素の笑顔が出てきたかといえばそうではないが、初日に比べて無愛想な表情の中にも柔らかさが見られるようになった。ちゃんと友達もできたようで、一体この短い間でそれほどまでに何が小山に影響したのか、大いに気になるところだ。
 ところで、結局何がショックだったのかというと、それは期末テストも済んだあとの話である。端的に言えば、その小山に名前を覚えられていなかったと、クラスの他の奴らに聞いたのだ。たしかに、転入してきてクラスメイトの名前と顔を覚えるのも大変だろう。だが……三ヶ月弱である。転校生ということで増して気にかけていただけに涙も出そうだった。おまけに、俺に追い打ちをかけたのが、小山が俺の名前を覚えていなかったという事実が広まって小山が何か言われたわけではなく、
「小山に名前覚えられてなかったなんて、シロちゃんってばマヌケだなー」
 とかいうのが全部俺に降ってかかってきたことだった。数日いじられた。ちくしょう。
 そして、今度小山に俺の名前がわかるか聞いてみようと、固く決心したのだった。

 ちなみに後日。
「白樺先生、ですよね。大丈夫です、覚えました」
 大丈夫、という言葉が若干胸に刺さったが……うん、よかった!
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<貴恵>

 小山聡太という高校生が新しく入ってきたのは今年の四月から。
 そいつは酷く無愛想であるにもかかわらず、話しによればキッチンでもホールでもどちらでもいいと希望を出していたようで、冗談だろうと驚かずにはいられない。もっと聞くと、キッチンもホールも経験者とのことで、それならば先の話も頷けそうではあるが、よくやっていたなというのが正直なところである。プライベートはもちろんのこと、働いている間も最低限のコミュニケーションしか取ろうとせず、スタッフの間では取っつきにくいというのがあいつへの専らの評価だった。シフトを周りより幾分多く長く入れているために、元の覚えや手際のよさも相俟ってか、仕事に関してはあっという間に文句なしの状態になっていたというのも周りから敬遠される理由の一つなのかもしれない。
 とりあえず好かれていないのは一目瞭然で、あれで接客は無理だと誰もが思っていた。そんな認識と、そして、更にその仕事振りを思い知らされるのは五月のことだった。
 シフトの被ることが多い小山とあたしは、例に漏れずその日も一緒にキッチンにいた。
 休日ともなれば客も多くなる。昼のピークを終え、夜を残すのみとなった夕方、
「ホールの子が早退しそう!」
 という事態が発生。元々夜までの予定で入っていたスタッフで、これから夜のピークを迎えるのに一人欠けた状態ではやや心許なく、しかし代わりを充てようにもこの日に限ってなかなか都合がつかず、みんながどうしようと頭を抱えていた。
「僕が代わりにホールやります」
 スッと挙手して宣言したのは小山。ホールも希望していたから基本的な業務は一通り教えられているとはいえ、いきなりピーク時に放り込むのは少々躊躇われる。他も同じ考えで、しかも、こいつ接客できるのかという疑念も大いにあった。それでも背に腹はかえられず、店長のチェックを経て、なんとか確保したホールスタッフが到着するまでの一時間、あいつはホールで仕事をすることになった。小山が抜けた分のキッチンの穴には、上がるところだったスタッフに延長でそのまま入ってもらう。少しの期待と多大な不安を抱えつつ、勝負の一時間が始まった――。

 その間の事柄を省いて結果だけ言ってしまえば、心配していたことは杞憂に終わり、何も言うことはなかった。
 と、いうのは少し違うか。小山はあたしたちが思っていた以上の成果を上げてくれたのだった。あとから同じホールのスタッフに話を聞くと、所々細かいことを尋ねて来はしたものの、それは見事なほどの接客だったらしい。むしろ心配しきりだった他のスタッフのほうが多くミスをしてしまったという。いちばんの不安要素であった愛想の悪さも、接客時には他のスタッフに勝るとも劣らない笑顔を見せたそうだ。
 その事実にあたしは思わず自分の耳を疑った。料理を取りに来たときの小山はいつも通りの変わらぬ無愛想さであったというのに、つまりは、恐ろしいほどのオン/オフの切り替えのよさを見せたということでもある。しかし、笑顔を見てはいないが、時折聞こえた接客中の、普段より明るい小山の声を思い出し納得がいった。
 小山が仕事を終えて上がるとき、ふと気になったことを聞いてみた。
「なんで進んでホールやったの?」
 最悪の場合、自分が出ればいいかとも考えていたが、自ら名乗りを上げるほど自身もなく、それは本当に最終手段であった。それを、小山は代理がいないと知るが否や、迷いなく言い放ったのだ。
 すると、不思議な顔をして、
「だって、キッチンなら代わりがいましたし」
 まさかそこまで気が回っているとは思いもしていなかったあたしは衝撃を受けた。その直後、続けて出た、貴恵さんがやりたかったですか? という、あいつにとっては特別な意味を含んでいない言葉に、おかしくて笑いが出た。他のスタッフが聞いたら嫌味とも取れる発言だ。元からやる奴だなとは思っていたが、あの仕事をこなしてまで平然としているストイックさというか、改めてすごい奴と感心してしまった。
 そのときのことは瞬く間に全スタッフへと広がり、話題になった。これを機に若干でも小山への対応が変わればと思っていたのだが、まあ、現実はそう単純にことが運ばずといった感じだ。店長をはじめとする上の人間には大変受けがよかったのだが、新人らしくない可愛くないほどの出来のよさに、特に一年長くいる同い年や数年年上のスタッフには輪をかけて煙たがれ妬みが増えたようだ。同年代のスタッフの中には素直にあいつをすごいと称賛し、
「貴恵さん、どうしたら小山さんとコミュニケーションが取れますか?」
 と、唯一、比較的ではあるがまともに小山とやり取りするあたしに、それまで以上にあいつについての相談が多く降ってくるようになりもした。
 一方そんな、自分への声も評価も、元より気にするふうでもなく小山は全て流してきた。働けるのならそれでよくて、周りは全くといっていいほど興味がないようだ。今回のことでもそれは同じで、変わった様子は見受けられない。
 あんたのおかげでバイト以外の仕事が増えてるんだけど、と言ってやりたいが、
「それは、お疲れさまです」
 なんて返してきそうなのが今までの経験上目に見えるのが悔しいところだ。
 かといってそう諦めるのもなんだか癪で、少しでも仕返しをしてやりたいがために、さて今日はどうやってからかってやろうかと考えるのが、最近のあたしの楽しみになっている。
<西>

 小山はきっと、宮守と寺岡、そして彼自身、その三人にだけしか色のない景色を見ているのだろうと思っていた。それ以外の人間、例えば僕らなんかは、仮に小山の視界に入ったとしても、色のない、モノトーンに描かれた、そんな世界。
 偶然に見かけたいつもの三人。小山、宮守、寺岡。最近ではよく見られる組み合わせ。ただ、そこで僕が耳にした台詞は、初めて『小山聡太』という人間を見たと感じさせるものだった。
「いい加減にしてくれ。うっとうしい」
 同じクラスで、学校に行けば毎日顔を合わせるはずなのに、そこにいたのは僕の、いや、僕らの知っている彼とはまるで別人だった。
 今、彼の周りに人が集まってくるのは転校してきたときの物珍しさが続いているだけで、決して人気者というタイプではないように思う。とはいえ、それなりに愛想のよい人間だと思っていた彼から、まさか先のような言葉が出てくるなんて想像もできなかったのだ。それは、非常に衝撃的な出来事だった。
「寺岡と一緒に昼飯とか、小山が羨ましい……」
「だったら思い切っておまえから誘えよ。なあ、西?」
 密かに、とは言わないかもしれないけれど寺岡に好意を寄せる倉本も、幾度となく同じことを聞かされてうんざりしている八巻も。二人とも気付いていないだろうし、現状それで上手くいっているのだからわざわざ言う必要はない。
 それからは僕の、小山への見方が少し変わった。それだけのはずだった。
「うるさい!」
 と。小山が声を荒げたあの日。見事にクラスの空気は一変した。小山が被っていた皮を剥いで出ればそうなってしまうと、予想ができていたことだ。
「え……え? 今の、小山?」
「あー……なるほど」
 その後、小山に対する認識も、また変わった。二人と比べて動揺のほとんどなかった僕は、おそらく唯一、安堵していた。それは後日、無意識か、人間らしさが増したと、八巻が小山へ告げた言葉の示すところなのだろう。たぶん、はじめから小山へ違和感を抱いていた。どこか機械的だと感じていた彼の態度に。
 小山の目に映る色は、宮守と寺岡、そして彼自身の三人にだけ与えられているというのは、それは間違いだと気付いた。喧嘩をしていた相手が宮守だったということもあるのかもしれないけれど、寺岡も、あのときは一言を交わすくらいしかしていなかった。クラス中から遠巻きにされて珍しく一人でいる小山の周りに、僕は透明な、けれど分厚い壁が存在しているように見えたのだ。その空間は酷く寒々しくて、とても寂しいものだった。
 そのとき、僕は思った。ああ、彼の周りにはちゃんと色が付いていて、白黒だったのはむしろ小山自身だったのだ、と。一瞬だけ、僕が思っている小山と同じ世界が自分の目にも映った。
 小山が色の付いた世界に憧れているかはわからない。けれど、もし彼自身が彩られた世界の住人になったのならば、一体どんなふうであるのだろう。小山への興味は膨らめど、しぼんでしまうことはなかった。
 特に何を話すわけでもなく、倉本の、あわよくば寺岡とも親しくなれるかもしれないという下心もありつつ、僕ら三人はこれまで通り小山と付き合っていくことを決めた。これまで通りというと少し語弊があるかもしれない。そう、言い換えるならば『これまで以上に積極的に』だ。
 だから、今日も彼に声をかけよう。
 いつかきっと、彼自身彩られた姿で、彼の笑顔がこの目に映るその日のために。
「おはよう、小山」
<花>

 修くんが気まずそうにしているのと、小山くんの頬の湿布を見て、ああ、なるほどと、あたしは一人で何となく納得していた。
 前にもあったのだ。似たようなことが。
 生まれるならば、修くんの家みたいなところに生まれて楽しく暮らしていたかったと、思うことがよくあった。
 修くんの家があまりにも居心地のいいものだから、園での生活がなつかしくなって、帰りたくなって。今の家にいまいち居場所を作れなくて、どうして里親に引き取られてしまったのだろうと、自分の存在意義さえわからなくなって。
 ある日、ポツリと漏らした言葉に、
「帰りたいなら帰ればいいんじゃないの?」
 と。前の言葉には返してくれたけど、
「何でそんなこと言うんだよ!」
 と。後ろの言葉には、頬の痛みと怒りの声を浴びせられた。突然のことにびっくりしているあたしより先に何故だか修くんが泣いて、それからあたしも涙が出てきて、その日は二人一緒にいっぱい泣いた。
 修くんと笑うような気分にはなれなくて、数日ろくに顔も合わさずに過ごした。友達は、修と花がケンカした! と賑わっていて、少しうっとうしかったのを覚えている。だから、小山くんが声を荒げて叫んだのもわからなくはなかった。
 修くんといない間は一人の時間がずっと増えた分、今の『お父さん』と『お母さん』について考えることができて。気持ちの整理がつくと不思議なくらいの勢いで問題が解決した。気まずかったのなんてもう頭にはなくて、その次の日に、仲良くなったお父さんとお母さんの話をすると、修くんも目一杯喜んでくれた。修くんの小さい頃の出来事をおばちゃんに聞いたのは、それから最初に修くんの家に遊びに行ったときだった。
「あれ? 花、一人?」
 残ったお弁当を片手に教室へ戻るとまだお昼ご飯中の友達がいて、ちょうどいいと仲間に入れてもらった。
 修くん、昔の話をして顔真っ赤になっていたけど、仲直りの手伝いを修くんがお願いしてきたんだから、それはしょうがないよね! 今頃どうなってるんだろ? まあ、仲直りしているには違いないだろうさ!
 そういえば、あたしのときはビンタで、力も小学生のときだからあれだったけど、小山くんの頬に湿布が貼られていたということは、つまり相当腫れたということで。
 もしかしてグー? 高二の今の体格で、グーでいっちゃったの、修くん!
 うわあ、痛そう……と、想像して自分の頬を押さえていると、並んで二人が教室に帰ってきた。修くんが自分の席に戻る前、あたしのそばを通ってお礼を言った。
「花、ありがとう」
 近くに寄ってきて気付いたのだけど、修くんのおでこが少し赤くなっていた。何でだろう。
 それにしても、グーでケンカかあ。
 それはやっぱり男の子特有の何かで、男の子の特権というか何というか。
「いいなあ、男の子」
 決して女の子が嫌なわけではないけど、見ていると少し羨ましくなってきた。

<聡太>

「笑え」
 と。そう桔平さんに言われた。
 その頃は生傷が絶えなかった。それは伯父さんの家でというよりも、学校で作ってくる傷のほうがずっと多かった。
「変な奴」
「根暗」
 と。そう言われることが多かった。
 あまりに傷が多いから、いぶかしげに聞いてきた桔平さんに普段の学校でのことを話すと、少し引き気味な顔をして呆れて言った。
「笑えねえ奴なんて、うちでは働かせねえぞ」
 ちょうど、高校生になったら桔平さんのところでアルバイトがしたいと話していた時期に言われた台詞。アルバイト先なんて探せばそれなりに数があるだろうけど、当時唯一の居場所である桔平さんの家の店から追い出されるかもしれないというのは僕にとって最大の恐怖で、桔平さんのところにいられるよう必死に笑顔の練習をした。はじめの頃、口角を上げるために桔平さんが力一杯つまみ上げた頬の痛みを僕は忘れない。
 結果、全く引きつらずに笑顔を『作れる』ようになったのは小学校を卒業する何ヶ月か前くらいで、高学年になった頃から実践も兼ねて見せのお手伝いもさせてもらっていた。
 中学校に上がると別の小学校からの人間も増え、桔平さんからの指示によって僕は『笑って』学生生活を送った。今までの努力が功を奏したのか、生傷が新たに増えるようなことはなく、周りもそれなりに人が集まっていた。それまでとは違った風景だった。何を考えてそうしろと言ったのかはわからないけど、学校での様子を聞かせると桔平さんはとても喜んで笑ってくれた。
 そのまま卒業までいくかと誰もが思っていた矢先のことだった。
 笑顔を『取り繕った』というだけで中身は全く変わらないままの僕は、友達付き合いというコミュニケーション方法、というよりもそのものがわからず、ついにぼろが出てしまった。その瞬間、僕と彼らとの繋がりはプツリと、何も残らずに消えてしまった。桔平さんに正直に話すと、そっかと頭をポンポン叩くだけだった。
 不思議だったのはその後も変わらず傷が増えなかったこと。ただ、小学生の頃とは打って変わり、直接『言葉』をかけられることがなくなった。僕の周りには奇妙な沈黙の空間が生まれた。

 叫んだ後、自分で作り出した独特の空気。僕に話しかける人なんているはずもなく、ひそひそと時折聞こえる声にジトリと湿った視線。
 そう。僕はこの『静寂』を知っている。

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