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10月31日の今日はハロウィン。というわけでいつもより少し忙しい……由鶴だけは。
「ハロウィン、ハロウィン」
天使と悪魔はすっかりテンションがハイだ。母さんが作ったハロウィン用の服を着て踊っている。9月の終わり頃から何を作っているかと思えばこれだった。千鶴は変わった服を着ているわけではないが、ハロウィンに合わせてだろう。オレンジの服を着ている。母さんはいつも通り、何の変わりもない服で、残る由鶴はというと普段着にエプロン。
理由は今日の由鶴の仕事にある。
「おまえたち台所の近くで踊るな! 騒ぐな! 埃を舞わせるな! じゃないとお菓子なしだからな」
「はーい」
お菓子作りだ。
天使と悪魔がよく食べる上に昼からは昇一が来る。大量に作らなくてはならない。家族から「かぼちゃのお菓子が食べたい」と言われたら作らないわけにはいかないだろう。少なくとも由鶴はそういう人間だった。
現在10時なのだが、実は7時から作っている。頭に浮かんだお菓子、比較的手間のかからないものを片っ端から作っていた。自分でもどれだけ作るのだろうとは思っているが、作り出したら止まらなくなったのだ。
「あとはクッキー焼いて、パイ焼いて、それから……」
昼ご飯がお菓子になる勢いでどんどん出来上がっていった。

「こんにちはー、おじゃましまーす」
インターホンが鳴って昇一が入ってきた。出迎えた天使と悪魔の2人の格好を見て似合ってるじゃんと褒めたあと、リビングに入った昇一はテーブルの上に置かれているお菓子の量に驚いた。
「……今回頑張ったな、ゆづ。何て言うか……まだ来るのか? 人」
「いや……もう来ないよ、しょう」
はは、と笑いながら言った。由鶴も自分の作ったお菓子の量に驚いていた。
「みんな、食べましょう」
椅子に座って自分が好きなものを食べた。もちろん食べているのは由鶴が作ったお菓子。それと、別に作ったかぼちゃのスープ。かぼちゃづくしの昼ご飯だ。
うん、おいしい。
「おいしーい!」
「……おい、しい」

結局お菓子は半分ほどしか減らず、おみやげで昇一に持って帰らせ、近所に分けた。
次は作りすぎないように気を付けよう。
……だけど次っていつだろう。
あ、クリスマスか。
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無題
ハロウィーン・・・俺その日まったく頭になかったなぁwww
特別お菓子もらえたりしないからねぇw

クリスマス・・・か・・・
クレスチアン 2010/11/02(Tue)20:32:23 編集
>クレスくん
うちも何ももらえないですよw

クリスマスに何か嫌な思い出でもあるの??
【2010/11/05 21:36】
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