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「見て見てー!」
学校から帰ると天使と悪魔が飛びついてきた。まあ、いつものことなのだが。
「だから靴を脱いでからにしろっていつも言ってるだろ」
「……たくさんとっ、た!」
2人は小袋を持っていて、由鶴に中を見せた。中に入っているのはイチョウや紅葉の葉とどんぐり。幼稚園で落ちていたのを拾って袋に入れたようだ。
「あとな、幼稚園で銀杏というものを食べたぞ」
「へえ、よかったな。おいしかっただろ」
「……うん」
銀杏がおいしくてどんぐりとかを拾ってきたのはいいのだが。
「それ、どうするんだ?」
せっかく拾ってきたのだからすぐに捨てるのは、もったいないではないが、そうするならはじめから拾わないほうがいい。しかし、だからといって何に使うのか……。
「みんな玄関で何してるの?」
帰ってきた千鶴が不思議そうに由鶴たちを見た。
そうだ。まだ家に上がってなかったんだった。
千鶴に天使たちが持って帰ったものをどうしたらいいのかと聞くと、画用紙に貼るのはどうかと提案してくれた。
「どんぐりは工作でも使えるよ」
「そっか……じゃあとりあえずどんぐりを分けるか」
荷物だけを玄関に置いて外に出た。
「……何で、分け、る、の?」
「虫が入ってるのもあるからね」
由鶴がさっそく小袋に入っているどんぐりを1つ取り出して軽く振ってみる。するとカラカラと小さな音がした。
「これみたいに音がするのは虫が入ってるやつで、音がしないのが入ってないやつな」
「ほー……」
小袋からどんぐりを全部出して、虫が入っているのと入っていないのとに分けた。
「次、はっぱ貼る!」
「それはご飯食べたあとだぞ」
ちょうど母さんの声が聞こえてそばの窓が開いた。
「今日の茶碗蒸しは銀杏入りよ」
「わーい!」
みんなで走って家に入った。
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                                日記・イラスト・小説を更新していくブログです                               HNの表記は、ひらがなでも、カタカナでも、漢字でも、アルファベットでも何でもよいです                                ほのぼの・ほっこりした小説を目指してます                                 絵に関してはイラストというより落書きが多いかも…                                                      と、とにもかくにも、ポジティブなのかネガティブなのかわからないtsubakiがお送りします
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自己紹介:
ものごとを『おもしろい』か『おもしろくない』かで分けてる“へなちょこりん”です
外ではA型、家ではB型と言われます(*本当はB型)
家族に言わせれば『しゃべりだすとおもしろい』らしい
寒天と柑橘が大好きです^^
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