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1学期の終業式の日、由鶴は帰ったらいきなり天使と悪魔の2人に怒られた。怒ることではないと思うのだが、2人には許しがたかったらしい。
終業式だから授業は半日で終わり、帰ろうかと思ったが、そのまま友達と遊びに行くことになった。
そう、これが原因。
母さんの話によると、天使と悪魔は、由鶴がいつもより早く帰ると聞き、が帰ってくるのを楽しみにしていたらしい。もちろん家に、友達と遊ぶから遅くなると電話をしたが、期待を裏切られた2人は機嫌を悪くしたとのこと。千鶴も部活動で帰るのは遅い。退屈でたまらないのと期待を裏切られたのとで機嫌は悪くなる一方。
由鶴が帰ったころには最悪だった。
「ゆづのバカぁー!」
天使にはバカなどとボロボロに言われ、悪魔には、痛くはないが、蹴られる。会社勤めの父親みたいに早く帰ると約束してない由鶴には、非はない。2人の単なる八つ当たり。何もしてないやられっぱなしな由鶴は少しムッとしたが、これだけやられるとなんだか自分が悪い気がしてきて謝った。
「ごめん。悪かった」
2人の頭を撫でると暴言や蹴りは止まった。
「……なら」
腕と服をくいっと引っ張られ、半ば強引に上がらされる。
「……あそ、ぶ」
「まさか今から? すぐにご飯だぞ?」
台所の方から手伝ってくれない? という母さんの声が聞こえてきた。
「ほら、手伝わないといけないからあとで、な?」
そう言うと由鶴を掴む手に力を加える。
「だって、そう言ってすぐに逃げるだけかもしれないではないか」
困った。このままだと手を放してくれそうにもない。
……あ、そうだ。
「じゃあ、みんながお風呂からあがったらかき氷を作って食べよう? 母さんもちづも一緒に。夜だからお腹壊すといけないし、少しだけしか食べられないけど」
天使と悪魔は少し考えてからゆっくりと手を放した。
2人に解放された由鶴はふうっと息を吐いて、鞄を置いてから手伝いをするために台所へ向かった。

夜、約束通りみんなでかき氷を食べた。部屋に行って布団に入ると何故か天使と悪魔もモゾモゾと入ってきて3人で寝ることになり、朝起きると3人とも汗をかいてて。由鶴はその日1日中天使と悪魔に付き合わされた。
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