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「もっとゆっくり解いてくれればいいのに……」
 天使と悪魔から解放、もとい逃げ出した由鶴は図書館に来ていた。家で勉強を終わらせようと思っていたのだが、生憎そうさせてくれないものが2人ほどいたため静かに勉強できる図書館まで行くことになった。
「まあ、もう少しで終わるとか言いながら終わらない自分も悪いんだろうな」
 2人に何か買って帰ると決めて、急いで残りの勉強を仕上げるは少し楽しそうな顔をしていた。

 一方の天使と悪魔はとても機嫌が悪く、ふてくされていた。
「2人とも、おやつにしない? シャーベット作ったから」
「あ、そうだ。外でビニールプールで遊ぼうか」
「……」
「はあ……。どうしよう母さん」
「そうねえ……」
 母さんや千鶴が気を遣って声をかけるが反応はない。お手上げ状態な2人はシャーベットを食べながら由鶴の帰りを待つ。
「ゆづ兄ちゃん、いつ帰ってくるの?」
「5時くらいじゃないかしら」
「それまでどうしようか……」
 母さんと千鶴は同時に溜め息を吐いた。

「ただいまー」
 5時半。帰ってきた由鶴がドアを開けるとそこには天使と悪魔がいた。いつもだったら勢いよく抱きついてくるはずなのだが今日は違う。まるで終業式の日のような、いや、あの日よりもっと機嫌の悪い2人が由鶴を迎えていた。
「えっと……ただいま?」
 返事はこない。奥でおかえりと言う、何やら気まずそうな母さんと千鶴の姿が見えた。もしかして原因は自分にあるのだろうか。
「……ゆづの……馬鹿ー!」
「は?」
「……もう少、し……言った、のに!」
 原因がわかったが、どうしよう。天使と悪魔に叩かれる。結構痛い。
 ……あ。
「これ!」
 袋の中に入ってたものを2人に見せた。
「……」
「夜にみんなでやろうと思って。やったことないだろ、2人とも?」
「わあ! ゆづ兄ちゃん、これ買ってきたの?」
 由鶴が見せたのは花火セットだった。
「これで機嫌直してくれ、な?」
 黙ったままだった2人だったが、天使が口を開いた。
「……明日」
「明日?」
「明日1日ワシらと遊べ!」
「……あと、かき、氷!」
「ははっ、いくらでも遊んでやるよ」
 またかと笑いながら由鶴は答えた。

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