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年が明けた。母さんと千鶴は新年早々買い物に行っている。福袋を買うらしい。例によって由鶴は天使と悪魔のお守りである。昼にはあらかじめ作ってあった雑煮を食べた。家で正月気分を味わっていた3人に客が訪れた。
由鶴の部屋で寛いでいると窓に何かがぶつかった音が聞こえる。窓に視線をやるとなんだか見覚えのある小さい物体もとい生き物が見えた。
「フー!」
「……なん、で?」
覚えているだろうか。すごく前に出てきたこの小さい生き物を。天使と悪魔の羽を持ってきたやつだ。
早く部屋に入れろと言わんばかりにムーが窓を叩いてくるので部屋に入れた。
「あけましておめでとう」
「おめでとうございます。お元気そうで何よりです」
久しぶりに会ったから楽しく談笑をしたいのはわかるが、フーとムーは何をしに来たんだろうか。単に談笑をするためだけなのだろうか。
気になったので聞いてみるとフーとムーは一瞬固まった。どうやら談笑をしに来たわけではないが、話しているうちに用件を忘れてしまっていたらしい。ムーがコホンと咳払いをして話始める。
「あー……おまえらまだ全部揃ってないのか?」
「そろそろ帰っていただかないと、わたくしたち過労で倒れてしまいます。天使様たちがこっちに来てからというもの女神様の人使いが更に荒くなってしまいまして……」
女神様って人使いが荒いんだ……。ここで談笑をしたくなるのもわかるかもしれない。
でも……あれ? 揃う?
「……揃うって」
「……なに、が?」
フーとムーの言葉に首をかしげた天使と悪魔は由鶴が思っていたことと同じことを聞いた。
するとフーとムーの顔色が変わる。
「ま、まさか忘れたとか言いませんよね?」
「だから何をじゃ?」
もう少しで何か思い出しそうなんだが、まだ出てこない。
「おまえら……こっちに来た目的を言ってみろ」
フーは汗がダラダラと流れてムーは笑顔がひきつっている。
「……あ、れ? なん、だっけ?」
悪魔の言葉が止めとなり、ついにムーの抑えていた怒りが頂点に達してしまった。
「……ばっかやろー!」
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ものごとを『おもしろい』か『おもしろくない』かで分けてる“へなちょこりん”です
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家族に言わせれば『しゃべりだすとおもしろい』らしい
寒天と柑橘が大好きです^^
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