忍者ブログ
[332]  [331]  [330]  [329]  [328]  [327]  [326]  [325]  [324]  [323]  [321
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「お掃除部隊!」
「なの、だ」
 大声でポーズまで決めて登場した天使と悪魔。手にはほうきや雑巾を持っている。
「ここはあとでやるから、先にちづのところ手伝え」
 はーいと元気のいい返事をして隣の千鶴の部屋へ移動していった。
 年末大掃除ということで、千鶴と由鶴は自分の部屋にこもり、母さんは1階で各々片付けをしている。天使と悪魔は手伝いだ。2人は初めての大がかりな掃除にテンションが上がっている。
「さてと」
 賑やかな天使と悪魔が千鶴の部屋に移ってから、由鶴は改めて部屋を見た。散らかっているわけではないが、いろいろ探ってみたら何か出てきそうな気がする。とりあえず勉強机から手を付けてみることにした。
「これは捨てるやつで、こっちはいるやつだから置いといて……」
 思ったよりも順調に進んで、あと30分あれば終わりそうだ。
部屋が半分くらい片付いたときだった。片付けていたクローゼットの奥に見覚えのない物が転がっていた。
「何だ、これ?」
丸い輪のような物が1つと先が尖っている物が2つ。輪のほうは手のひらくらいで、尖っているほうは2つ一緒に手に乗るくらいの大きさだ。
「何だったかな……」
 これが何か知っている気がする。だけど思い出そうとしても思い出せない。
「由鶴、お昼じゃー!」
 天使の呼ぶ声がした。捨ててはいけない物のように思えたので、とりあえず輪と尖った物を元の場所に戻してから由鶴は部屋を出た。
 そのあとは、見つけた変な物に触れないまま年が明けていった。
 その変な物が由鶴の思っていた以上に意味のある物だということを、その時は誰も知らなかった。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
・・――サイト案内――・・
                                日記・イラスト・小説を更新していくブログです                               HNの表記は、ひらがなでも、カタカナでも、漢字でも、アルファベットでも何でもよいです                                ほのぼの・ほっこりした小説を目指してます                                 絵に関してはイラストというより落書きが多いかも…                                                      と、とにもかくにも、ポジティブなのかネガティブなのかわからないtsubakiがお送りします
最新コメント
[04/08 つねさん]
[12/10 クレスチアン」]
[03/18 りーん]
[09/30 弥生]
[08/08 クレスチアン]
ポチッと押してみようか
blogram投票ボタン
プロフィール
HN:
tsubaki
性別:
女性
自己紹介:
ものごとを『おもしろい』か『おもしろくない』かで分けてる“へなちょこりん”です
外ではA型、家ではB型と言われます(*本当はB型)
家族に言わせれば『しゃべりだすとおもしろい』らしい
寒天と柑橘が大好きです^^
フリーエリア
ブログ内検索
バーコード
アクセス解析
忍者ブログ [PR]
Template designed by YURI