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「おいしいのう、これは」
「……初めて食べ、た……」
今はみんなで昼食をとっているところ。初めは出されたうどんをジーッと眺めていたり、嗅いでいたり、警戒したりしていた。箸の使い方を知らないみたいで、フォークを使って食べている(フォークの使い方も知らなかったようで、机やうどんをグサグサと刺していた)。
「食べ終わったら『ごちそうさまでした』って言うのよ」
こうやって。
母さんが合掌をして、ごちそうさまでしたと言う。それを真似て、2人はごちそうさまでしたと言った。
「おまえたち、向こうで何を食べていたんだ?」
「何をと聞かれても」
「……何も」
食べ物というものを食べたのは初めてと言う。何も食べなくても平気らしい。
天使と悪魔は由鶴の部屋まで走っていき、ドアを開けるなり驚いた顔をした。由鶴もそこへ行けば固まった。
部屋の窓に小さい生き物が2つ(20cm程しかない。ぬいぐるみみたいだ)、引っ付いているのだ。
見なかったことにしたかったが、そういうわけにもいかないので開けて中に入れてやった。
「あービックリした。なんじゃ、フーとムーじゃないか」
「……フーと……アホ、ムー」
「誰がアホだ、バカ悪魔!」
悪魔とムーと呼ばれた黒い生き物は、いがみ合ってはいたが、絶対仲が良いと由鶴は思った。
「ところで、どうしたんじゃ?」
フーと呼ばれた白い生き物が何かを思い出したように、ポンッと手を叩いた。そして、籠らしき物を出した。何かが入っている。その『何か』を見た天使と悪魔は喜んでいた。
「あちらで見つかったので持ってきました。女神様からの伝言で、はよう残りも見つけてこい、とのことです」
それではと言って、フーとムーは帰っていった。最後まで悪魔とムー互いの悪口を言い合っていた。きっと、いつもこんな感じなのだろう。こういう関係もいいなぁ、と思ったりしてみた。
ところで……。
「それ、何だ?」
「羽じゃ」
「へー……って、えぇ!?」
あまりに小さいので羽だなんて思わなかった(ちなみに由鶴の掌サイズ)。ていうか、羽って着脱可能……?
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