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「……どうしよう」

「……」

雲の上、2人の少女は困っていた。『あるもの』をうっかり雲の下に落としてしまったのだ。

2人は何か思い付いたのか歩き出した。



今日はいつもと変わらない。何も変わらない休日……のはずだったんだ。

「ちづ、いい加減に退いてくれよ」

「えー」

「えー、じゃない。あとで遊んでやるから今は退いてくれ」

ようやく妹が部屋を出ていってくれたので由鶴はベッドに身を投げた。

(あとで遊ぶとか言っちゃったけど、どうするかなぁ……)

中学2年生になった妹が未だに慕ってくれているのは嫌ではなかった。むしろ喜ばしいことだ。だが、たまには1人でゆっくりしたいときもある。

由鶴は何かを思い出したように起き上がった。机に向かってノートの表紙に『苦手』と書き、中に線を引き始めようとしたときだった。ドスン、という音がして、驚いた由鶴が後ろを振り向けば、そこには5歳くらいの、よく似た少女が2人うつぶせに転がっていた。

「いたたた……」

「……てんちゃん痛い」

「おお、すまん、あーちゃん」

見れば見るほど2人はそっくりで、違うところは服の色と目が垂れているか垂れていないかくらいだ。

「は?」

1人だけ状況把握ができない由鶴。そんな由鶴はお構いなしに2人は由鶴のことをじろじろと見ている。

「あーちゃん、人間じゃ」

「……コクン」

「……うわーっ!」

思わず大声が出る。椅子から滑り落ちた。背中が痛い。

1度深呼吸をして尋ねた。

「おまえたちは誰だ?」

2人は互いを向き合って首を左に傾けてから答えた。

「……悪魔と」

「天使じゃ」

……俺は夢でも見ているのだろうか……。
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                                日記・イラスト・小説を更新していくブログです                               HNの表記は、ひらがなでも、カタカナでも、漢字でも、アルファベットでも何でもよいです                                ほのぼの・ほっこりした小説を目指してます                                 絵に関してはイラストというより落書きが多いかも…                                                      と、とにもかくにも、ポジティブなのかネガティブなのかわからないtsubakiがお送りします
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